知財設計コンサルタント 勝沼 依久 | 株式会社RODEO DIVERS

知財から企業に競争力を

知財・契約業務スキルアップ

知財・契約業務を“権利確保・危機管理”だけにとどめていては、競合に後れを取るおそれがあります。
事業・研究部門と連携し、戦略を提案できる知財・契約体制の構築を支援します。

知財が抱える問題点

法務部門が“戦略部門”と位置づけられてから、すでに30年以上(※)経ちますが、戦略的価値を十分に発揮できている組織はまだ多くありません。
知財も同様に戦略部門と位置付けられ、2021年改訂のコーポレート・ガバナンス・コードでは、知財戦略が企業の重要課題の一つとされました。それでもなお、大企業ですら実践できている例は限られます。
では、知財や契約が戦略業務として根付かないのには、どういう問題があるのでしょうか。
(※)  「予防法務から戦略法務へ」(経営法友会1986年大会テーマほか)


01

知財・契約は受け身の部署のまま

事業の決定は事業部が、発明は研究所が担い、それぞれが主体性を持っています。一方で、知財や契約部門は歴史的に、“書面化、権利化を担う部署”とみなされ、受け身の役割にとどまり勝ちです。
そして、組織全体として現状維持を最善と考えてしまう傾向が、こうした停滞を生んでいます。

02

初期契約で、知財権の帰趨が固定

事業が始まると、売買契約や製造委託契約など、実取引を伴う大きな金額の契約が結ばれます。
一方、その前段となる秘密保持や共同研究契約は、知財の帰属や使用範囲を合意する、戦略的に重要な局面です。ところが、金額が大きくないこともあり、重要性が見過ごされ、有効に活用されないケースも少なくありません。

03

産学連携契約は、交渉余地が些少

大学等と企業との連携では、企業対企業とは異なる契約思想(例:成果公開、大学帰属)に基づく契約スキームでの合意が求められます。この点がネックとなり、戦略的な契約関係、知財関係の創出に結びつかないことが少なくありません。

04

中・長期間の将来展望を欠く契約

合弁事業契約やM&A契約は、3年や5年で終わるものではなく、長期的な関係を前提とするものです。時間の経過とともに事業環境は変化しますが、多くの場合、契約交渉や将来の見通しに十分な時間が割けていません。
その結果、長期的な変化に対応できる契約設計が不足しているのが実情です。

05

戦略提案型への転換が進まない

知財や法務といった専門部門は、長年にわたり個々の担当者が独自の手法を磨き、成果を挙げてきました。専門性の高さゆえ、他社の手法や外部の情報を取り入れることに慎重で、新しい発想や変革へのスピード感を欠く傾向にあります。
戦略提案型への転換に向け、模索が続けられています。


こうした問題を解決に導くには

知財・契約の業務が戦略部門となること。そのためには、(i)自らが戦略的な情報発信のできる実力を持つとともに、(ii)事業部、研究所からも、知財・契約による戦略的視点による支援が必要であると思ってもらうことが必要になります。

01

知財・契約は受け身の部署のまま固定

知財・契約部門自らがプロアクティブに動くことを決意することが必要です。知財や契約担当者が集まる外部の情報交換会に出席するなどして他社動向を把握するのは、良いモチベーションになります。

少しずつで良い。恐れず情報発信を続けて注目を集める

自己研鑽を積み、経営等に戦略的提案を繰り返す

02

初期契約で、知財権の帰趨が固定

まずは、秘密保持契約、共同研究契約といった初期に締結する基本的契約の重要性を再確認し、OFF JTで基礎知識の充実を図ります。余裕が出てきた段階で、自社独自の契約書式集を整備するのが望ましいでしょう。
その後、OJTを通じて社内全体への定着と共有を進めます。

秘密保持等、初期の契約の重要性を社内に徹底させる

契約は落とし処探しでなく事業像を描く作業と心得る

社内への説明会は、年1回など定期的に開催すると良い

03

産学連携契約は、交渉余地が些少

OFF JTで、産学連携契約を読み込み、課題のある個所を把握・共有します。
国立大学の書式は落とし穴の多い契約なので、インストラクター(産学連携に精通した弁護士、経験者)を招いて行う、社内勉強会の開催も効果的です。

どうしても譲れない権利は、管理職を入れたバックアップ体制を構築(インストラクター採用も有効)します。

詳細は、産学連携のコーナーで説明します。

04

中・長期間の将来展望を欠く契約

自社における成功事例、失敗事例をレビューすることが、一番参考になります。過去に経験したM&Aや合弁契約(JVA)、ライセンス契約など長期的に効力のある契約における失敗事例、成功事例を集めてみましょう。収集して纏めを作成したら、相当な勉強になります。
上手に纏めることができたら、知財・契約部門内の「教科書」になります(個人を貶めるような、政治的な問題を招かぬよう、配慮は必要です。)

失敗しない方法、成功する鍵を一般化し、やはり知財・契約部門のナレッジとして承継

05

戦略提案型への転換が進まない

まず、戦略提案型への転換を推進するリーダーを定めます。リーダーは若手や経営層でなく、発信力をもつ中堅層(例:課長、グループ長。小さな組織では部長)が適任です。
そのリーダーを中心に、次に挙げる取り組みを段階的に進め、できるところから着実に実績を重ねて行きましょう。

外部勉強会に参加し、戦略提案型に転換した企業の手法を学ぶ

「一気に」でなくて良い。知財・契約部門が戦略部門に転換することにつき、事業部門、研究部門で味方を作る。

事業部門の“年度計画”や研究部門の“方針発表会”等において、知財・契約部門が作成した戦略を盛り込むよう、働きかけを強化。

契約の書き方から知財戦略まで、法人向けのセミナーを提供しています。

知財の在り方を議論する場や知財を経営に生かすための研修会などをご紹介します。

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商標は事業の“顔”。管理を怠れば、普通名称化や取消で価値を失う一方、権利化困難な名称の権利化、模倣対策という施策も。 戦略的な商標設計で、ブランド価値を守り、高めます。

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